2015年4月18日土曜日

アンサンブル・ジュピター演奏会へ

今日は高校時代のブラスバンドの先輩からのお誘いで、先輩が入団してらっしゃるアンサンブル・ジュピターという楽団の演奏会に出かけました。
場所は荻窪にある杉並公会堂大ホール。

  荻窪駅前には遥か昔のラーメンブームの時代に降り立った事がありますが、ソレ以来です。
 しかし、慌て者のワタシは時間を一時間も間違えて一時半開場、二時開演なのに12時半に到着してしまいました。
しかたなくホールのカフェで昼食を済ませて、待つ事暫し。


演奏曲目は
ニコライ作曲 歌劇『ウィンザーの陽気な女房達』序曲
シューベルト 交響曲第7番『未完成』
モーツァルト 交響曲第41番『ジュピター』

 久しぶりのクラシックのコンサートでしたが、アマチュアとはいえ素晴らしくレベルの高い演奏で、本当に感動しました。
やはり生の演奏会、中でもオーケストラの演奏会は音に独特の厚みと深みが感じられていいですね。

 ワタシはクラシック音楽の専門家でもないし、多くのオーケストラの演奏を聴いてる訳ではないのでうまく言えませんが、それぞれのオーケストラには独自の音色が在るのだろうなと思います。

 楽器一台一台を織物の縦糸横糸に例えると、一本一本の糸の素材や太さが違えば、織り方や糸の本数が同じでも織り上がった布の質感・肌触りが異なる様に、オーケストラの音色もそれぞれの楽器の音色によって決まって来るのでしょうね。

 熟練した奏者が集まり、それぞれが由緒ある楽器を奏でると言った、ウィーン・フィルやベルリン・フィルの様に歴史あるオーケストラの『重厚』と例えられる音色は、おそらく一朝一夕には出せないものなのでしょう。
永年着古したウールの織物の風合いを、現代の木綿やシルクで再現出来ないのと同じように。

 さて、そう言う見方で例えるとアンサンブル・ジュピターの音色は、ワタシには日本の絹織物に見えました。
極細で光沢のあるシルクの織物は握りしめるとキュッと絹摺れの音がしますが、弦楽器の艶のある繊細な音の積み重なりは、まさにその日本の絹織物。その上に重なる金管や木管楽器は、その絹地に刺繍された金糸銀糸の錦の輝き。

 そう言う音色のオーケストラだからなのか、ワタシは最初の『ウィンザーの〜』やアンコール曲のワルツの様に、春の様に華やかで明るい曲がピッタリはまって聴こえました。
 逆に『未完成』のような重く悲哀を感じるような曲には、もっと艶のない荒削りな音色のオーケストラの方がピッタリはまるんじゃないかなあ〜なんて、素人のくせに音楽評論家みたいな分析をしながら聴いていました。

 ところで、先輩はクラリネットの首席奏者に成って居られたので、『未完成』の第二楽章には静まり返った中ソロで吹く所が在り、聴いているコチラまで緊張しましたが、流石に素晴らしい音色で見事に吹き切られて感激するやら力が抜けるやら・・・・。

 春の日の午後、二時間ばかりの夢の様な時間はアッと言う間に過ぎてしまいました。
次回のコンサートにも、是非出かけたいなと思います。




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