2015年5月12日火曜日

オーダー品納品完了! 1

以前から依頼されていたお客様からのオーダー品が先日無事に完了し、先程お客様のもとに届き喜んでいただけました。
完成して発送してから、お客様の手許に渡るまで少し時間がかかったので、その間『気に入っていただけるかなあ〜』と不安な時間が続きましたが、これでホッとしました。

お客様は奈良県にお住まいの書道の先生をなさっている女性の方です。
以前も何点かオーダーしていただき、その度にワタシとしては面白い仕事ができるので楽しみなお客様です。
関西の親戚のお友達と言う事もあって何度かお目にかかっているので、お客様の個性が解っているので、『今度はこんなのが欲しい』とワタシには結構難しい注文を出されるのですが、それがかえって挑戦しがいが在って面白いのです。
 先生として生徒さんの前に立たれる事も多い方と伺っているので、無難で平凡なモノではダメだろうし、かといって奇抜過ぎてもダメ。
でも、『インパクトが在って存在感の在るもの』というご注文。
確かにそういう作品も着けこなせるだけの、静かなパワーと存在感をお持ちの方なのです。

今回は、鳩尾ぐらいのところまである、長めのペンダントというご注文でした。
ご相談の結果、中石にインパクトのある石を持って来てチタンの素材感を生かして作る事に決定。
さてソレからが結構時間かかりました。
たまたま二月の展示会向けに使う石を探しに行った宝石屋さんで、珍しい石に出逢って方向性が決まりました。
トルマライズド・クウォーツという石。
水晶の中にトルマリンと言う石の針状結晶が入ったものです。
ルチル・クウォーツという金色の針状結晶が入った水晶は一般的に良く市場でも見かけるのですが、この石は透明な水晶と黒い針状結晶というモノトーンの、言ってみれば地味な石。
しかし、この白黒の取り合わせは書道の墨と紙の組み合わせと同じ。
書道の先生にはピッタリじゃないか、と即座に購入しました。

石が決まればソレを生かすシンプルなデザインは思ったより簡単に浮かんできます。

コレを基にまずはアルミ板でサンプルを作ります。


このサンプルでデザインの承諾を戴き、製作を開始しました。

まずは表面になる板を1.5mmのチタン板から切り出して整形します。

整形後は裏側を鏡面に磨き上げます。 
次に石枠。
最初に造った石枠は、爪の太さが少々細すぎたので造り直しました。
コチラが最終的に使用した石枠です。

この後は本体部分の腰板を貼り、石枠を溶接と進むのですが、ソレは次回。

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