2012年4月24日火曜日

『捨てられない!』を捨てられた!

これは年齢のせいなのか、貧乏性なのか、親の遺伝なのか・・・なかなかモノを捨てられない性分です。
そんな訳で、昔買って今は着なくなった服が溜まっていきます。
その最たるモノがこのトレーナー。
なんと、高校に入ったばかりの頃、実家があった町田のジョルナというビルにある輸入服屋で買いました。
それからかれこれ40年!
ちょっとしたアンティークです。
昔のアルバムを見ると毎年同じ格好で写真に写ってます。

 途中社会人になっってからは着ない期間もありましたが、なんとなく捨てられなくてタンスの肥やしになっていたモノを、独立して仕事を始めた頃から再び作業着代わりに着る様になったのです。

 それからもう20年あまり、寒くなると引っ張りだしてきては着て、本格的に寒くなるともう少し厚手のモノに替え、春になってちょっと肌寒い、という季節になるとまた復活し、と着続けて来ました。

アメリカのラッセル・アスレチック社の製品で、当然MADE IN USA。
裏が普通のトレーナーのタオル地の様なモノと違って、当時は珍しいフワフワとした起毛仕上げになっていて、軽くて暖かかったのです。
保存が良ければ今ではヴィンテージとかで高く売れるのかも・・・。

70年代のアメリカ製は生地や縫製がしっかりしていたのか、永年着続けていて袖や裾のゴムは緩んで来たけれどすり切れもせず、プリントもはがれ落ちたりしていません。
洗濯を重ねてクタ〜ッとなった感じが作業着にはピッタリだったのです。
袖口や裾があまりピッタリしていると作業していてすぐ熱気がこもって暑くなるのですが、コイツはその点生地も薄くなって、適度にルーズで袖もまくり上げやすい。
研磨剤で汚れてもさほど目立たない。
作業着にピッタリだったのです。

しかし近年所々に薬品による穴が開いたりしてました。
さすがにこれは妻にも許せなかった様で、とうとう
『御願いだから捨てて!』と言い出しました。

 言わばワタシの青春時代をともに過ごし、苦楽をともにして来たトレーナーなのですが、そう言う『男のロマン』はどうやら通用しない様です。
『外で着ないから置いておく』という提案も『あれば絶対着るから』と却下。
さすがによく解ってらっしゃる。
と言う訳で今夜とうとうゴミ袋に入れられてしまいました。

さらば、友よ!

 思えば実家の父もへたった靴やすりきれたコートを、母がいくら
『そんなの着てたらワタシが恥ずかしいから』
としつこく言っても
『まだ着られる!』
と、頑として捨てないそうです。

 昭和の一桁生まれの父には『もったいない』が滲み付いているのでしょうが、どうやらそのDNAはワタシにもしっかりと受け継がれている様です。

 実家に帰る度に、父の鬱陶しいところばかり似て来ている自分に気がついて腹立たしいやらオカシイやら・・・・。
最近では妻にまで『ソックリよ!』と言われる始末。
あんな偏屈ジジイになりたくないと今は思っていても、どうやらこればかりは抗いようがないみたいです。



2 件のコメント:

mary さんのコメント...

笑えます。
うちの父とそっくりです。
「まだきられる!」「恥ずかしいから捨てて!」という問答も父と母のものとそっくり。

きっとどこの家庭も似たり寄ったりなのだと思います。

ちなみに父は今で言うパーカー。むかしでいうアノラック?です。いまだにまだ着ています。。。。

titanium-jeweler さんのコメント...

アノラック、懐かしい言葉ですね〜。