2012年10月26日金曜日

伝統の味はやはり・・・

 しばらく前の話になりますが、母の友人が関西から上京して来られて品川のプリンスホテルに泊まられる、と言うので車で母を連れて行きました。
その帰りに時間が中途半端だったので、白金にお住まいの別のお友達を呼び出して夕食をご一緒することになりました。
まあ、体のいい運転手ですね。

 ちょうど夕暮れ時だったので、皇居のお濠端を走ってリニューアル間近の東京駅や火灯し頃の銀座を廻って、さあ何を食べる?という話に。
車も停めなきゃいけないので、いろいろ考えたあげく、
帝国ホテルのカレーライス
ということになりました。

 日生劇場に面したティールームで昔から有名なメニューです。
ここのパンケーキも同様に有名で、私達夫婦は結婚式の翌日食べに行った思い出のメニュー。
しかし、カレーはまだ若い頃に一度食べたきりでした。

 今となってはその時どんな味だったのか、全く記憶に在りません。
多分そのころ付き合っていたガールフレンドとでも行ったのでしょうが、「ホテルでカレー食べると高いなあ〜!」という記憶しか無い。

閑話休題
件のティールームは今は名前も変わってました。
面倒なので注文はみんなビーフカレー。 
ナント¥2500・・・・!

で、出て来たのがコレ。
正直、見た目ちょっとガッカリ。
だってカレールーの中にお肉が入って無い様に見えるじゃないですか。
「おいおい、これで¥2500?」と思ったのです。
ブルータスよ、お前もか!
ところがスプーンですくってビックリ。

お肉だらけです。

カレールーにお肉が入ってるというより、ビーフのカレー煮込みをよそったらカレールーがまとわりついて来た、という感覚。

まだ歯応えの残る固まり状の肉に、煮くずれてホロホロになった破片がからまります。口の中が肉だらけ!

あ〜、夜中に書いてると唾液が出て困るなあ。

肝心のカレールーもマッタク奇をてらわない、しごくオーソドックスな味。

ああ、カレーってこうだよな、と言う味。

スパイシーさも程々で、これなら老若男女さほど拒否感は抱かないだろうギリギリの辛さ。
食べ終わっても脂っこいギトギト感や口中にスパイスの辛さが残って困る、と言う事も在りません。

食べ終わって一言。
流石、伝統の味!でした。

やはり長い年月ファンが居続けるのが判ります。
たぶん、どの工程にも真剣にカレーに向き合ってる人が居るのでしょうね。
そんな、作ってる人達の伝統を守り続ける気迫を感じます。
なんだか『有り難いなあ〜』とすら思えて来ます。
で、また食べてみたくなるのです。
今後、何処でカレーを食べてもこのカレーを基準に判断する事になるでしょうね。

もちろんアノ価格じゃ、私達庶民はおいそれと食べられませんが。

今日は特別、と言う時に食べたいカレーでした。


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