2011年10月7日金曜日

ジョブズ氏のマウス

結婚後、初めて購入したパソコンがAppleの白いibookG4で同時に購入したのが、左のマウス。


ワイヤレスで掌にしっくりと納まってくれて、パソコン初心者のワタシにも取っ付きやすい優しいデザインと感触、加えてしっかりしたクリック感でなんだか『大丈夫!』と言ってくれてるようなマウスでした。
ところがこれまで何度か落としたのがいけなかったのか、裏蓋のスイッチをかねた板バネの接触が悪く成って来て、使用中にしばしば接続が切れるという症状がだんだんひどくなってきました。その都度作業がストップしてしまうので、とうとうマウスを買い替える事にしました。
USB接続のマウスは始めから除外して、やはりMacの製品に決定。

 ところがそんな折も折、Apple社トップのジョブス氏死去のニュースが飛び込んできました。
iMacの発売以来、コンピューターと私達の距離をグンと近づけてくれた立役者の彼の死は本当に速過ぎるし残念です。
存命なら日々開発される新しい素材や技術を融合させて、まだまだ革新的な製品を発表して私達の生活スタイルに革命をもたらしてくれたでしょうに。
Apple社のスタッフだけでなく、彼の不在はアメリカのコンピューター産業にとって大きな損失ですが、かれの創造したライフスタイルを楽しんで来た、私達世界中の消費者にとってもそれは同様。暗闇で方向を探るヘッドライトが一つ消えてしまった。
 彼の様なイノベーターが果たして今の世界に再び現れるだろうか、と考えてしまいます。

それはともかく、昼前Amazonで注文したらなんと夕方に到着!驚きました!
新しいのが右側。
軽くて薄くて反応も速くて、スッキリとシャープなエッジのある形状からして『出来そう!』なお利口さんのようです。
実際見かけ倒しではなく、これひとつでボタンもホイールも無いのに画面のスクロールまで出来るのですから、今の技術ってスゴイんですねえ。
 まあ、このマウスについて今更ワタシが説明しなくても興味がある方は既に良くご存知でしょうから省きます。
 
 ただ、そんなにスゴいマウスなんだけど、初めて旧タイプのマウスを握った時に感じたホッとする安心感は薄れてしまいました。
 考えてみればパソコンの普及の速さというのはものすごい訳で、10年前にはパソコンに触った事がない機械アレルギーの人が大勢居て、Macの機器も初めて触る人でも違和感をいだかないような機能の設定やデザインがされていたと思うのです。
 それがここ数年は生活のなかにドンドン入って来て、今や入力もキーボードからタッチパネル。マウスなんか無くても普通の人は全く用は足りてしまうようになりました。
そうなると、マウスのデザインも初心者を安心させるような形やシンプルな機能に限定する必要もなくなり、敢えてマウスが必要な作業をする人に向けた機能とデザインになって来た、のではないかな。
 確かにタッチパネルは便利だけど細かい指定や指示はやはりマウスでポインターを動かした方が確実だしね。

こういう風に考えて来るとMacのデザインって、操作するときのユーザーインターフェイスも含めて、本当に使う人本意に考えられてるなあと感心すると同時に、それを指揮して来たジョブス氏の素晴らしい人間性を感じるのです。デザインや創造にはそう言うところが如実に出ますからね。
 会社の製品のデザインに一本芯が通ったポリシーや思想が在る。製品を一目見れば何処のメーカーか判る。そう言う会社と言うのはなかなか少ないと思います。
大量に生産される工業製品になればなるほど自分達の主張を通して、社会に広く受け入れられて行くのは難しく成るのでしょう。
掃除機のダイソン、車ならポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ。いずれも強烈なカリスマオーナーの会社です。家電だとブラウン、日本のSONYも一時期頑張ってましたね。

ジョブス氏亡き後のApple社はいったいいつまでそのポリシーを守り抜く事が出来るでしょうか。
そうしてこれからも魅力的な製品を送り出してくれるでしょうか。

 マーケティングリサーチだけでモノを作る様な会社にだけはなって欲しくないですねえ。
モチロン、それは天国に行ったジョブス氏の願いでもあるでしょうけど。

とにもかくにも、彼の冥福を祈って、合掌!



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