2015年3月2日月曜日

再開します!

  しばらくお休みしてましたが、作品展も無事終了。
寒かった冬も終わり、梅の花が咲き春めいて来ました。

 御陰様で大勢の方に御来展戴き、幾つか作品もお買い上げいただきました。
それはモチロン嬉しかったのですが、新たな出逢いが沢山在った事が今回の二人展での大きな収穫。

ご一緒させていただいた結城万紀子さんはジュエリー界の先輩でJJDA会員のお知り合いも多く、今後に繫がるきっかけを得る事が出来ました。

そんなこんなで、これからも作品を出来るだけ創って発表する機会を増やしたいと思っていますので、皆様宜しくお願いします。

 さて、展示が終わって一週間。
脱力感でボーっとしているうちに早くも三月になってしまい、お礼状は出さないとイケナイし、会期が終わるのを待っていて下さったジュエリー業界のお客様の仕事も来るし、そろそろエンジンかけなきゃイケマセン。
それにオーダーいただいてるお客様の作品を創らないと。

 さて作品展に御来展されなかった方のために、出品作から何点か紹介して行きたいと思います。
まずはDMに使用した作品から。
ドーナツ型のハート透かしブローチ。
素材は全てチタン。ブローチ金具の針のみステンレス・バネ線を使用しています。





サイズは83x83x7mm 重量は26.7g
外周部は1.5mm厚の板。
ヘアラインはダイアモンドポイントの先を使って一本ずつ手作業で入れています。
中心部が凹面に成っている透かし部分は鏡面仕上げで1mm厚。
載っているハートも1mm厚の板材から作っています。
直径2mmのキュービックジルコニアを爪留めしています。

コチラが裏面。
すべて鏡面仕上げです。

DM用に最初に創った作品なのですが、製作工程を考えながらの作業で時間がかなりかかってしまい、早くDMを造らなければならないギャラリーの方にはご迷惑をかけてしまいました。

 ハートの透かしは『大変でしょう?』と聴かれましたが、最初に大きなハートをいくつか適当な位置に開け、余った地金面に少し小さめのハートをレイアウトして開けて行くという作業の連続です。
 調子に乗って少し透かしの面積が多過ぎて、ハートが浮かび上がらなくなってしまったのが、ちょっと問題点。
もうすこし透かしの大きさの段階を少なくして鏡面の部分を残した方が良かったかもしれません。
 でも、白バックの写真では解りにくいけれど、実際に洋服に装着すると服地の色にもよるけれど、かなりクッキリとハート模様が解ります。

 透かしの上に載っているハートの大きさやレイアウトも、実際に板を削りながら大きなパーツから位置決めをしていきました。
板の表面の傾きも一方向を向かない様にして、どちら向きにブローチを装着しても良い様にしてあります。
位置が決まったら裏に脚をつけて、鏡面に仕上げた透かしの穴に差し込んで、裏側で溶接します。

最後に石のレイアウトを決めます。
石枠は朝顔型の割り爪。
2mmの丸棒の端面に糸鋸で四つの割りを入れて、朝顔型に開いて爪にします。
それを透かした板の余った部分に穴を開けて差し込んで、裏で溶接。

その後はブローチピンの製作と溶接。

最後に鏡面に仕上げた部分の小傷をとって完全に仕上げ、ドーナツ型表面にダイアモンドポイントをピンバイスに付けて、一本ずつヘアラインを入れて行きます。

これで漸く完成です。

次回は同様の制作方法でモチーフを代えて創り、姉妹作と成ったブローチの紹介をしたいと思います。




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