2012年1月10日火曜日

初詣・赤坂山王日枝神社

 今日はいつもの仲間と初詣に出かけました。
行き先を何処にするかで迷ったのですが、候補としては明治神宮、根津神社、山王日枝神社、芝増上寺
結局一旦表参道に集まって協議して決める事に。
 駅のコンコースで話し合って決まったのは、お寺ではなく神社、人間の明治天皇ではなく神様が祀られている山王日枝神社
根津神社はお詣りの後の下町散策が楽しそうだけど、今日は風も冷たいので、もう少し季節が良くなってからになりました。


 そのまま地下鉄で溜池山王まで行き、お詣りすることにします。
日枝神社は江戸時代、幕府の崇敬をいただいた江戸の鎮守社で有名です。
今でこそ周囲を高層のオフィスビルに取り囲まれ、参詣客でにぎわってはいても、どこか厳かな空気が漂っています。
神社のある一角は小高い丘になっているのですが、稲荷神社猿田彦神社も隣り合って祀られ、太古の昔には古墳があったそうですから、ここは昔から、今で言うパワースポットだったのでしょうね。
 毎年恒例のおみくじですが、今年は妻が『吉』ワタシは『中吉』とまずまずでした。

 ところで、本殿の横に稲荷神社があるのですが、ここに祀られている江戸時代に彫られた石像の狛犬がなかなかの傑作だ、と仲間内で話題になりました。
 宝飾メーカーに勤めてWAX原型制作の経験がある同期のO君も、デザイナー出身のN氏も、先日佐倉のイベントに参加したWAX原型制作者(特に具象ものは名人)のS嬢も、その狛犬の石像彫刻の秀逸な事では皆意見が一致しました。
 ところが、ご存知の様に狛犬は左右一体ずつ阿吽(あ・うん)の相をしたものが座っているのですが、どうみても阿形の狛犬の方が立体感も陰影も彫りのシャープさも優れていて力強く、吽形の狛犬は彫りも甘く立体感も乏しいのです。
コレはきっと片方が師匠の作でもう一方は弟子の模刻ではないか・・・等と、皆して勝手な素人解釈に大いに盛り上がりました。

 もっとも、天然の石を彫るのだから石によって、場所によっても硬さも違うだろうし、ああいう風にしか彫れなかったのかもしれないんですけどね。
実際に石彫をしてらっしゃる方はもっと別の解釈をされるかもしれません。

それにしても、彫った石工は数百年の後に上手いの下手だの言われるとは思ってなかったかもしれませんねえ。
イヤ、やはり神様に奉納するものだし、まして石彫なんて自分が死んだ後も大事にされて、作品が残って衆目に曝される事など承知の上かな。例え死後でも、自分の名を汚す様なモノは作らなかったろうなあ。
どちらの狛犬も、その時点で石工の渾身の作だった筈だよな〜。

結局その石工も名前までは判らず、当時名人と謳われた人ではなかったかもしれないけど、その渾身の仕事がこうして300年後に
『良い仕事してるねえ!』
と評価されたわけです。

ジュエリーだって石彫以上に残る可能性が高いし修理やサイズ直しで誰に見られるか解らないんだから、後世の人に笑われる様な仕事をしてはいけないんだよな〜、
『昔の人はいい仕事してたねえ〜!』
なんて言われるようでなきゃね、
それ以前に大事にしてもらって、
子々孫々受け継がれて行くような作品つくらなきゃ、と
神妙な気持ちになった次第です。

勉強になりました。
礼!


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