2011年5月25日水曜日

野蛮で下品!

 気象庁が今迄IAEAの要請で作成公表していた福島原発からの放射性物質拡散予測データの作成を止めると言い出しました。
これまでIAEAからの要請でやってきたが、IAEAが要請を取り下げたからだそうです。


 IAEAなる機関が決して中立公正な機関ではない事は知っていましたが、この期に及んで事故の長期的な影響の大きさを隠しておいた方が良いと言う点で、政府と口裏を合わせて行く事にしたのではないかとすら思えます。
これで、これまで参考にしてきたドイツやノルウェー等、海外の気象庁の予測データも止まってしまうでしょう。


 いったい何を考えてるのか政府・気象庁!


 本来なら誰に言われなくとも、国民を危険から守る為に率先して公表すべきデータなはずです。
天気予報の度に現在の各地の放射線値や、風向きによる変化の予測や対処法をTVで流すくらいの事がなぜ出来ない?
台風の進路予測や火山噴火の際の火山灰降灰予測と同じでしょ。
国民の税金で運営されてるんでしょ?
いったい誰の為に存在する機関なんだ?


今も原発からは放射線が出続けていて、収束は当分出来ないから風向き次第で東京でも仙台以北の被災地でも放射線値が上がるのです。
このままでは、おそらくチェルノブイリの被害を上回る所も出て来るのは必至です。


管政権はSPEEDIのデータすら巧く活用出来なくて事故発生初期に付近の住民を大量被曝させただけではまだ足りずに、全国の国民に放射線から自分の生活を守る術さえ取り上げようとしているのです。
気象庁が出さないならSPEEDIのデータは公表する気はあるのでしょうか?


未だ高放射線値の続く福島市民をそのまま放置し、学校の放射線限度をろくに討議もせず20mmシーベルトに上げて子供を人体実験の道具に使う等、国際社会からも非難されているのに、今度は国民へのあからさまな情報隠蔽


 また、食品や水の暫定規制値すら事故後勝手に引き上げて、農産物や魚介類等食品の放射線値すらヨウ素セシウムだけで、ストロンチウムプルトニウム等は影響が大きいと判っているのにきちんと測らず、測っても規制値以下だと表示もしないで『安全です』と販売する。

生産者には気の毒だけど、この際汚染された食品は線量に関わらず『責任がある』と言った政府・東電が買い取って、間違っても市場に出回らない様に処分すると言うのが道理でしょう。
後で補償・・なんて事やってたら、資金繰りが間に合わずに倒産する農家が沢山出ます。
全量市場価格で買い取る事が農家を困らせないで維持して行く、一番の早道だと思うのです。

 一方、日本全国の生産者も率先して放射線値を計測させて、たとえ基準値以下だろうとそれを表示して市場に出すべきではないですか?
安心して食べてもらえて初めて消費者から感謝される『誠実な生産者』たりえるのでは無いでしょうか。
そうすることが真に風評被害をも防ぐのだと思います。

 最近話題になってるお茶の葉もそうです。国民が手にするのは生茶ではなく乾燥させた荒茶なのに、その状態で測ると高線量になると言って計測を拒否したり。
いくら『お茶にして飲む時は線量が下がります』と言っても、
一体誰がそれで『安心』出来ますか?
測ると高線量が出て困るので測らせないと言うのでは、
『自分達さえ良ければ消費者がどうなっても構わない』
と言うのと同じです。

現状のままでは残念ながら福島はおろか茨城、千葉始め首都圏の農産物や茶葉、魚介類をワタシは購入したくありません。



 そもそも、消費者には安全な食品を選んで買う権利があったはずです。
添加物の表示義務もあったはずです。
しかるに、それを守るべき農水省、厚生労働省が生産者の都合で汚染食品を一般市民に押し付けてる訳です。
『事故の責任は第一に東電、そして政府にあります』と言った政府。
しかるに被害を国民に押し付けて、一向に被害軽減の為の除染作業も行なわず、
その為の系統的な被爆線量の現状調査すら行なってない!
いや行なう気がないのかも。
それなのに海外へは『日本は安全』とアピールする。

こんな野蛮な政権を選んでしまった私達に責任はあるのだろうが
いつから日本はこんな下品な国になってしまったのか!
震災後の被災者の理性的な行動を世界中が賞賛してくれたのに・・・。


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