2010年5月19日水曜日

映画『グリーンゾーン』

映画『グリーンゾーン』(Click Here)観て来ました


大好きな『ボーン・アイデンティティー』シリーズの監督でマット・デイモン主演。
イラク戦争の裏側を描いた作品、と言う事で、かなり期待して観に行ったのですが・・・・。


結論から言うと、残念ながら私には 駄作 に思えました。


 政府の役人が描いた陰謀を、現場の不条理に憤る正義感が暴く・・というこれまでに何度となく描かれて来たプロットそのまま。もう最初からストーリー展開が読めてしまうんだから・・・。
後は、ハンディカメラを多用した撮影と迫力の映像で観客の目と耳をくらまして、ハイ出来上がり!という感じなんだなあ。
しかも暗すぎて、何が起こってるのかよく判らなかったり。


 まあ、迫力の映像!と言っても、こちらは幸せな事に本当に銃弾の飛び交う音もバグダッドの闇の暗さも知らないし、絶対にこちら側には弾は飛んで来ないと解ってるからね。
モチロン、実戦体験者がたくさんいるアメリカでも公開するんだから、流石にそこら辺はリアルに作ってあると思いますが。
 それにしても、命令以外の行動に本部の了解も得ず、部下を引き連れて出かけての単独行動。
周りはイラク人ばかりですよ〜!何か起こって敵の捕虜にでも成ったらどうするんだ?
実際の軍人なら、あんなことはしないんじゃないかと思いますが・・・。


 イラク戦争開戦のきっかけに成った大量破壊兵器に関しては、実際見つからずにうやむやに終わったけれど、あれだけの混乱をイラクにもたらし無辜の民や兵士の血を流した責任をアメリカの政府も情報当局もとった話を聞かないし、9・11以後、開戦も当然という空気をあおったマスコミもしかり。
 それを問題提起している映画、と言うにはシリアスな部分が少ないんじゃないか。
つまり、中途半端な映画って事でしょうね。


 どうも、ボーン・シリーズでアクション映画の撮り方は解ったから、今度はその手で社会派っぽい作品でも撮ってみるか!っていうノリで撮ったんじゃないかな。
それくらい、作り手の熱さが伝わって来ない映画でした。


残念!

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