2009年9月18日金曜日

葛切り と言えば


京都四条通りは祇園に葛切りで有名な鍵善良房があります。

昔は青貝を螺鈿した工芸品の様な容器で有名でしたが、最近では観光客も増え何時行っても並んで待つ程の人気でそこまで高級な器では出て来ませんが、おそらく味は昔ながらなんでしょうね。

葛きりなんてシンプルなものはごまかしが効かないから、製法を変えないとしても昔より大量に造らなくてはならないので材料、水、黒蜜の品質を昔のままに保持するのが大変でしょうね。
器には大きな氷がいくつも入ってますが、透明感だけでなく原料の水も源泉しているはずです。
右手の器には黒蜜が入ってます。


私も三年前初めて食べる迄は『たかが葛きり食べるのに30分も並ぶなんて・・・』と思っていましたが、一口食べて驚きました。

イメージしていた食感と全く違って、滑らかでどこにも引っかかりが無いのはまあ想像がつくとしてあのモチモチとした弾力は想定外でした。

まさに不意打ちを食らったような歯ごたえで、簡単に飲み込まれるのを拒否するのです。
冷たく滑らかな葛きりが口の中で思いもよらない最後の抵抗をする・・。

昔は氷自体が高価だったから祇園辺りの舞子さんがお客さんに連れられて食べに来る、高級なお菓子だったはずです。
器は変わり客層も変わって庶民的になったけど、生まれ育ちの上品さは隠せないものですねえ。




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