2010年6月16日水曜日

ホッとする映画

最近殺伐とした映画ばかり観て来たので、現実の今の世界にちょっと疲れました。
そこで、心をリセットする意味も含めて観たのが『男はつらいよ』、ご存知寅さんのシリーズ。


 妻もワタシと結婚してから観る様になり、今では二人して大ファンです。
以前NHKで放映したものをほぼ全作品録画してDVDにしてあり、とっかえひっかえ何度も観ています。


 中でもマドンナに売れないドサ回りの歌手リリイ役で浅岡ルリ子を迎えた作品は妻も大好きで、
『やっぱり寅さんにはリリイさんよ!』と申しております。
世間もそう思ったらしく、山田洋次監督は四作に同じ役でリリイさんを使っています。
ちなみに最終作もリリイさんでした。


若いときにはなんか低級なバカバカしい映画だなあ、としか思えなかったのに40歳過ぎてから観ると全く違う感動を感じて、ああこんな名作をリアルタイムで楽しめなかったなんて残念!でした。
毎回観る度に、それぞれの台詞に込められた心情など様々な見方が出来て新しい発見があります。
今はもう無くなってしまった日本の風景もまだまだ残っているし、高度成長経済で薄れてゆく大家族の良さなんてモノもそこにはあります。
この映画に共感出来る日本人でヨカッタ!と思えるんですよね。


そして、サクラの優しさと共にいつも涙を誘うのが、それぞれのマドンナに合わせて作られた音楽。
このリリイさんのテーマも秀逸ですよねえ。
その他のマドンナのテーマも本当にピッタリ役に合っていて、
作曲の山本直純ってスゴイ!と思います。


脚本、監督、役者、音楽と三拍子も四拍子も揃ったら、良い作品が出来て不思議は無いですよね。

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